スマートフォンの普及によりSNSを活用されているお子様も多いことと思います。
SNSツールはレスポンスの早さが重視されるのか、短語でのやり取りが主流の現代。
「やばい」「マジで」などどんな場面でも使える言葉でのコミュニケーションが当たり前になり、現代 は会話の中で語彙力が上がる場面が減ってきているのかもしれません。
このように語彙力が必要ないシーンが増えたことで、「そんな言葉も知らないの?」「つまりどういうことなの?」 ついお子様に言ってしまった経験がある保護者の方もいらっしゃるかと思います。
かくゆう私もそ の一人。とにかく説明が苦手な我が子、説明したくてもこちらにうまく伝わらない、言葉の使い方 を知らないのかなと感じるのです。
語彙力を上げるには読書が大切と聞くけれど、本に興味を示してくれない… しかし、語彙力を鍛えるための本は活字がいっぱいの小説だけではないのです。
それは「漫画」
漫画で語彙力を鍛えることができるのです。
漫画はちょっと…と思われるかもしれませんが、感動したり、考えたり、漢字や言葉がたくさん出 てきたり、文法を学んだりと漫画からいい影響を受けることも多くあります。
そして漫画は日本を代表する文化の一つです。
小学校の図書室にも学習漫画が並べられていま すし、また日本の漫画は海外のファンも多く、漫画で日本語の勉強をした、なんて方もたくさんお られます。
漫画は「日本語の参考書」にもなりうるのです。
お子様が自ら読みたい!と感じた漫画から様々な言葉に触れることは語彙力アップに繋がります。
語彙力とは、
◯物事を言葉で伝える
◯言葉を理解する
◯ 状況に合わせ、言い換えて表現する
◯わかりやすく説明する
ことができる力のことです。
平均語彙数は4歳で1600程度、小学6年生では14000程度と言われています。
どれだけの言葉を知っていて、またどれだけ知っている言葉を使いこなせるかが語彙力の高さに 関係するのです。
語彙力が高いと
● 言葉の意味の理解が早くスムーズに物事を進めることができる。
● 言いづらいことを変換し表現することで誤解やトラブルが生じにくく円滑な対人関係を築くことができる。
● 自分の気持ちを言葉で表現でき、感情をコントロールできる。
この様に語彙力は生きていく中でとても大切な能力なのです。 できることなら我が子に是非身に付けてほしい力。
幼児から中学受験を控える高学年の小学生までのオススメの漫画を紹介します。
語彙力を鍛えるおすすめの漫画
年齢に合わせ、語彙力を期待えられるおすすめの漫画を紹介します。
幼児におすすめ
◆満点ゲットシリーズ せいかつプラス ちびまる」子ちゃんのマナーとルール 満点ゲットシリーズ ちびまる子ちゃん
幼児期では二語文から三語文へと変化し、自分の感情を言葉で表現できたり、ひらがなやカタカ ナなど文字を自分で読めるようになったりと、吸収力もすさまじいこの時期は語彙力をアップさせ るチャンスです。
たくさんの言葉のシャワーをかけてあげられるといいですね。
まだ文字が読めない小さいうちは絵本の読み聞かせから、親子のコミュニケーションもはかれ、 知らない言葉が出てもすぐに教えてあげることができます。
一般的に、自分で本を読むようになるのは5〜6歳と言われています。
この時期に読書習慣も身 に着けながら楽しく新しい言葉に触れましょう。
音読は目も耳も使うので脳への刺激になります。また入学後の宿題の練習にもなるので、続けて いきたい習慣ですね。
漫画を読むことにより言葉だけでなく、ルールやマナーなど小学校生活の予習にもなります。
短いストーリーで、ふり仮名がふってあると、「自分で全部読めた!」という達成感を味わせてあ げられるとともに、活字や本への苦手意識も芽生えにくくなります。
小学校低学年(〜4年生)におすすめ
◆ちびまる子ちゃんの表現力をつけることば教室 (ちびまる子ちゃん/満点ゲットシリーズ)
低学年のお子様には「ドラえもん」や「名探偵コナン」など親しみがあるキャラクターの漫画もオス スメ。
苦手意識を感じず楽しく語彙力アップのトレーニングができます。
イラストがあることで勉強をしている感覚がなく、自然に言葉を吸収します。
語彙力を上げるには 継続が大切ですが、ことわざや慣用句などシリーズ化されていることも多く、飽きずに読み進める ことができるでしょう。
中学受験対策(4年生〜)におすすめ
同じドラえもんシリーズですが高学年向けも出版されています。
入試によく出題される難語が多く 掲載されており中学受験対策として、覚えにくい四字熟語や作文対策に、と多くの方に人気です。
たくさんのイラストと文字をセットで見ることで記憶の定着に役立ちます。
三国志や戦国時代など聞き慣れない言葉が多い歴史分野も、イラストや漫画仕立てのお陰でわ かりやすく、また語彙力のトレーニングと同時に歴史の学習にもなり一石二鳥です。
語彙力が上がるアニメ
漫画と同じくアニメも日本の文化の一つであり、世界中にファンの方がたくさんいます。
好きな キャラクターが登場したり、ストーリーが面白いと飽きずに継続して観ることができ、結果的に語 彙の取得にもつながります。
また30分程度のものだと集中力もつきます。 お気に入りのアニメから普段の生活で耳にしない新しい言葉に触れてみましょう。
幼児、低学年では
● ポケットモンスター
● ドラえもん
● 名探偵コナン
● おしりたんてい
● SPY✕FAMILY
などかわいらしいキャラクターが登場し、ストーリーがわかりやすいアニメが人気のようです。登
場人物の会話のやり取りから、知らなかった言葉や使い方などが無意識に身につきます。
高学年では
● ONE PIECE
● はたらく細胞
● 僕のヒーローアカデミア
● 呪術廻戦
など少し複雑で見ごたえのあるストーリーのアニメが人気のようです。
初めて聞く言葉が登場しても会話の前後から意味を推測し、ストーリーも楽しみながら言葉を吸 収していきます。
アニメを観たことがきっかけとなり、書籍化されている原作本に興味が移った、なんて方もおられ ます。
動画配信のサブスクリプションに加入されているご家庭も多いのではないでしょうか?
幼児向け から高学年向けまで人気のアニメが配信されているので、キッズ制限設定などを活用し長時間 の視聴にならないように注意しながら楽しく語彙力アップしていきましょう。
まとめ
語彙力を鍛えるには読書が大切ですが、活字の多い本に限らず、漫画でもトレーニングができる ことがわかりました。漫画は、文字を読んで理解し情景を想像するのが苦手なお子様でもイラストの表現があるおか げで文章への苦手意識がなくなり読み進めやすく、キャラクターの心情を文字と絵で理解、感情 移入することでコミュニケーション能力も発達し、読解力も深まります。また続きやシリーズが楽し みになったり、何度も読み返したりと読書習慣も身につきます。 お気に入りの作品やキャラクターが会話のきっかけとなり交友が広がるかもしれませんね。
続きが知りたい、ストーリーを理解したい、そう思うことが語彙力アップの第一歩なのかもしれま せん。 皆さんのご家庭でも、楽しみながら語彙力のトレーニングを実践してみてはいかがでしょうか?
コメント