今回は、これからの時期気になっている方も多いであろう、「サピックスの入室テスト(新5年生)」に焦点を当てて書いて行こうと思います。
と、その前にサピックスの入室テストとは?と思われる方のために簡単に説明します。
サピックスの入室テストとは・・・?
サピックスと呼ばれる学習塾が行う新年度における生徒のクラス編成を目的としたテストです。サピックスは、日能研や四谷大塚など有名な学習塾と比べると比較的新しい学習塾です。大手に比べると認知度も低く生徒数も少ないですが、難関中学の合格率が高いのが特長です。このテストは、生徒たちの学力や能力を把握し、適切な学習環境を提供するために実施されています。
新5年生が対象となる入室テストでは、主に算数・国語・理科・社会といった基本的な強化に焦点を当てて問題が出題されます。
テストの難易度は生徒の学年に適した形になっており、各クラスに最適なメンバーを選び出すための手がかりとなるのです。
サピックスの入室テストは、生徒たちがよりよい学習環境で成長できるように配慮されて行われます。
テストを受験する生徒は、自身の学力や伸ばしたい科目に焦点を当てて適切な対策を講じることが求められます。
合格すればそれに基づいたクラス編成が行われ、生徒たちはより適した学習環境での学びがスタートするのです。
新5年生にとっては、学習のスタートをきっかけにする大切なイベントです。
サピックスの入室テスト(新5年生) 過去問から対策やおすすめ問題集
サピックスの入室テストは合格者数の制限はありませんが、入室基準点が設定されており、その点数をクリアしなければ塾に入ることもできません。
スタートラインに立つためにもきちんと対策をしておくことが大切です。
サピックスの生成が公式に発表している対策としては以下です。
【算数】
・基礎的な計算
・問題を読んで考える力
【国語】
・漢字
・文章を読み取る力
しかし、これらのことはサピックスのテストに限らず基本的なことですよね。
ここでは〈サピックス〉に焦点を当てて紹介していきたいと思います。
*過去問や問題集を解いて出題傾向を知る。
全く同じ問題という訳ではありませんが、過去問を解いていくと出題傾向が見えてきます。どんな出題傾向があるのかを知っておくことで対策ができ、正答率が上がります。
これまでの学習範囲を全て復習しようとするのではなく、各教科1.2単元に絞って苦手な所を学習するようにしましょう。
〈国語〉
国語に関しては「読む」ことが基本となってきます。基礎的な読む力がついていることが前提で、記述問題の傾向を過去問から導き出し、どの程度の回答が求められているのか知っておくことがポイントです。
〈算数〉
過去の問題から頻出されている問題について知っておきましょう。
1⃣円と扇形の面積、弧の計算を確実にできるようにしておく。
2⃣植木算、和差算、方陣算、つるかめ算、平均算、樹形図を書く、速さなどの〇〇 算をきちんと復習する。
3⃣計算のパターン
加減乗除→逆算→小数あり→分数あり
などパターン化されているものを解けるようにしておく。
4⃣・水の入った容器に重りを沈める立体図形の問題
・タイル、石、カードを並べるなど規則性の問題
など応用問題のパターンを知っておく。
〈理科〉
1⃣星の名前はもちろんのこと、色・星座について・温度・天球上、天の川との位置 関係など凝った問題が多い傾向。
2⃣五節句と時期の花、伝統的な食べ物など
3⃣水溶液の性質など比較的スタンダードな水溶液の問題
4⃣季節ごとの旬な食べ物や植物について
5⃣生物問題→メダカについて出題されていることが多く、雄雌の体の作りの違いや 習性、絶滅危惧種、外来種の関係など
6⃣プランクトンなど微生物については名前と画像が一致するように
プランクトンの違い(植物プランクトン、動物プランクトン)
7⃣夏鳥と冬鳥について
・渡り鳥の移動(どこからどこへいつ渡るのか)
・夏鳥と冬鳥を見分ける(名前と画像の一致)
8⃣リトマス紙、BTB溶液、ヨウ素液など指示薬について
〈社会〉
1⃣日本の地理について
・日本の先端の島について(名前、所属県、経緯度)
※ロシアとの関係など凝った問題の対策
2⃣各県についての知識
気候や特産品などを知っておく
3⃣ランキング
果物や野菜など生産県のランキングを知っておく
4⃣天然三大美林、人口三大美林、日本三名園、日本三大急流、日本三景など最低限 の暗記と場所や画像との情報が結びつけられるように
5⃣48都道府県の県庁所在地と政令指定都市、人口最大都市については暗記しておく
6⃣漁業について
・水揚げ港
・海流
・名前と見た目の一致
・料理と結びつけ
7⃣世界遺産
・名前、場所、位置など基本的なこと
・遺産についての説明(どのような遺産なのか)
どの教科も共通して言えるのが『長い文章に負けない』ということです。
諦めずに考えることができる生徒が合格を掴み取ることができます。
サピックスのテストは問題文が長い傾向にあるので、長い文章に対して拒否反応を起こしてしまうと、せっかく勉強してきても成果を発揮することができなくなってしまいます。
なので長い文章に慣れておくことが大切です。
*おすすめな問題集
〈サピックス公式の問題集〉
サピックスが出している公式の問題集は、実際の出題スタイルや難易度に合致しているため、入室テスト対策には非常に有益だと思います。基礎から応用まで幅広い問題が収録されています。
〈進研ゼミ小学講座の問題集〉
進研ゼミは幅広い学年を対象とした問題集を出しており、サピックスの入室テストにも対応している部分が多くあります。解説が詳細で基礎から応用までのトピックを網羅しています。
〈旺文社の小学生向け問題集〉
分かりやすい解説と練習問題が特長的な問題集です。入室テストの要点を押さえながら、基本的なスキルを確認できるため、効果的な学習が期待できます。
〈かんき出版のドリルシリーズ〉
具体的な例題と丁寧な解説が揃っています。サピックスのテストに出やすいパターンを網羅的に学びたい方におすすめです。
ひとつの問題集に集中するのではなく、色々な問題集を組み合わせて活用することで入室テストに向けた幅広い知識や問題解決力を身に付けることができ、自分の弱点や進度に応じて柔軟に学ぶことに繋がるでしょう。
サピックスの入室テスト(新5年生) 組分けテスト平均点
新5年生(2021年度)組み分けテスト平均点 1月
4科目合計 | 265.0/500点 |
算数 | 56.3/150点 |
国語 | 95.6/150点 |
理科 | 66.3/100点 |
社会 | 46.6/100点 |
新5年生(2021年度)組み分けテスト平均点 31月
4科目合計 | 272.4/500点 |
算数 | 66.8/150点 |
国語 | 93.8/150点 |
理科 | 60.1/100点 |
社会 | 51.6/100点 |
サピックスの入室テストは基本的に1月・3月・7月に実施されます。
特長として「出題範囲が決まっていない」ということがあります。
そのため、マンスリーテスト(入室テストが無い月に行われるテスト)と比較すると平均点が低くなる傾向があります。
サピックスの入室テスト(新5年生)難易度
サピックスの入室テストの問題はかなり難易度が高いです。
そのため、回答率も上がらず、高学年では5割以上辺りが合格ラインになると言われています。
基準点などはありませんが、学年が上がるほど倍率も高くなっている傾向があり、合格しにくくなっています。
そのため、サピックスに入りたいと考えている場合は、学年の低いうちに入室テストを受けることをおすすめします。
まとめ
今回はサピックスの入室テストについて解説してきました。サピックスの入室テストには様々な要素が絡んでおり、準備が欠かせません。
適切な対策を講じ、焦らず着実に進めることが合格への鍵となります。
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