我が子によりよい教育環境を与えてあげたいと思う親は多いです。
そのため、最近では一般的なサラリーマン家庭でも小学校受験を検討する家庭が増えています。
逆に「小学校に入る前から勉強ばかりなんてかわいそう」「幼児から勉強漬けにするなんて」と否定的な意見もまだまだあるようです。
小学校受験をするとなると事前の準備も必要ですし、子供の人生だけではなく、親のライフプランも大きく変わってきます。
では、小学校受験をすると、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
そこで今回は、小学校受験のメリット・デメリットや中学校受験との比較について紹介します。
小学校受験する、しないに関わらず、子供の教育に後悔しない選択をするためにもしっかりと考えてみましょう。
小学校受験のメリット・デメリットは?
小学校受験のメリット、デメリットを紹介します。
『小学校受験のメリット』
まずは、小学校受験をするメリットについて、詳しくみていきましょう。
小学校受験をする「メリット」は、主に以下のことが考えられます。
- 質の高い専門的な教育が受けれる
- 内部進学できるところが多い
- 整った教育環境で学べる
- 受験をきっかけに子供の能力が伸びる
- 家庭の教育方針に合った環境を選べる
質の高い専門的な教育が受けれる
小学校受験の最大のメリットとして一番に思い付くのは、質の高い教育環境を得られることですよね。
私立の小学校では、英語教育やICTなどの教育に特化していたり、授業内容も学年の先取り学習をしていたりと、
地域の公立小学校にはないさまざまな、専門性の高い教育環境設備が充実し整っています。
私立の場合、低学年から教科ごとに担当の先生がいたり
高学年になると海外の姉妹校と交換留学したりする
私立小学校などありますよ!
内部進学できるところが多い
私立の場合、付属の中学校・高校・大学への内部進学ができるケースが多いです。
一定の成績が必要なため、全員がエスカレーターで進学できるわけではありませんが、外部から受験するよりも圧倒的にハードルは低くなります。
ハードな受験に追われることがないため、勉強以外のことにもじっくりと時間を使わせたいという方には、小学校がおすすめです。
スポーツや音楽、芸術など、より子供の才能を伸ばしやすい環境を整えられます。
整った教育環境で学べる
私立小学校では、それなりの学費を支払う分、整った教育環境が提供されるのも魅力です。
公立の小学校よりも、各種施設や教材、体験学習の機会が充実しています。
冷暖房が整っているだけでなく、セキュリティー対策も完備されているので安心です。
オンライン学習が充実しているのはもちろん
プリグラミングなどの学習に必要な機材やアプリが整っていたり、
図書館の本の充実もすごく、書籍のリクエストを出すことができる
学校もあります。
受験をきっかけに子供の能力が伸びる
受験をきっかけにお子さんの能力が伸びるのも大きなメリットですよね。
小学校受験の準備に取り組んでいくうちに、子供の意外な才能に気づくこともあるのではないでしょうか。
「恥ずかしがらずに人前ではきはきと話すことができるようになった」
「意外と算数に興味があって、得意そうにしている」
など、受験対策をしていくうちに成長を実感できたり、才能を発見できることもあります。
さらに、頭の柔らかい幼児のうちに地頭を鍛えて、
思考力・判断力を身につけることができでば、
後々役立つことも多いです。
小学校受験は、この時期にしか身につけることのできない能力を
身につけることにも大きく役立ちます。
家庭の教育方針に合った環境を選べる
私立の小学校はそれぞれに独自のカリキュラムがあったり、校風も多様です。
そのため、家庭の教育方針に合った教育環境を選べるのも大きな魅力ではないでしょうか。
『小学校受験のデメリット』
小学校受験をすることはメリットばかりではありません。
小学校受験のデメリットとはどのようなものがあるのでしょうか。
小学校受験をする「デメリット」は、主に以下のことが考えられます。
- 受験・入学後の費用が高額
- 親子で時間的な負担が大きい
- 子供の精神的な負担になることもある
- 子供が勉強嫌いになることもある
受験・入学後の費用が高額
受験をするまでの幼児教室や服装の準備はもちろん、受験料や入学後も高額の費用がかかります。
小学校受験の試験内容は個々の小学校によって異なるため、受験専門の教室に複数通う方もいらしゃるくらいです。
受験までの費用は200万程はかかると考えておいた方がいいですよ。
受験料も、国立校の場合は1校につき2000~3000円ほどですが、私立校の場合は1校2万円~3万円になこともあるため、複数校受験すると受験費用だけでも10万円を超えることも・・・
入学後は学費だけで1年間あたり100万円近い費用を覚悟していきましょう。
親子で時間的な負担が大きい
小学校受験をするとなると幼児教室に通うお子さんが多いですよね。
となると、日常の勉強に加えて宿題や復習に追われることも多々あるでしょう。
また、小学校受験では、筆記試験だけでなく、絵画や工作、運動などの対策も必要になるため、 親のフォローが必須になります。
親が子どもにつきっきりになるため、子どもだけでなく親の時間的な負担も大きくなることを覚悟した方がいいですね。
少しでも親子の時間的な負担を軽減するために
余裕を持って早め早めに準備をすすめておきましょう
子供の精神的な負担になることもある
中にはお子さんの精神的な負担が大きくなってしまう場合もあるので注意しましょう。
お子さんが勉強以外に夢中になっているものがあってもそれを無理に我慢しないといけない
子供自身が他のお子さんと比べてしまい自信をなくす、など劣等感へつながることもあります。
性格的に小学校受験の塾が大きなストレスへつながることも・・・
お子さんの性格や得意・不得意をよく考え
受験に取り組むようにしましょう。
子供が勉強嫌いになることもある
合格させたい!と思うとついつい厳しくなってしまうこともあると思います。
するとお子さんが「勉強=怒られる・嫌なこと」と感じるようになってしまうこともあります。
勉強を強要すると、お子さんが勉強に対してネガティブな印象を持ってしまうこともあるので注意しましょう。
目標は「合格すること」より
「よりよい学びで子どもを伸ばすこと」です。
子どもが学びを楽しいと思えるように
声がけしていきましょう。
小学校受験と中学校受験を比較!
子供に受験をさせたいけど、小学校受験と中学校受験だったらどちらがいいのだろ?と迷う方もいらっしゃると思います。
同じ「受験」でもこれらは全く別物です。
小学校受験と中学校受験を比較しての違いやどちらが向いているのか、みていきましょう。
子供の意志と親の負担
小学校受験 | 中学校受験 |
供の意志よりも親の気持ちによることがほとんど | ある程度子供の意志も重視されてくる |
塾への送迎・学習・面接準備など全てにおいて 親がつきっきりでフォローしないといけない | 親のフォローも多いが 子供自身も自分で決めた目標を達成し志望校合格目指して 努力することができる |
小学校受験と中学校受験の大きな違いは、お子さんの意志が一番大きいのではないでしょうか。
小学校受験は、子供の意志よりも親の気持ちによることがほとんどです。
子供の年齢も小さいため小学校受験の場合、中学校受験と比べ受験の準備から対策は全て親が管理、把握しておかなければなりません。
小学校受験は、親がつきっきりでフォローしないといけない場面がほとんです。
一方、中学受験は、ある程度子供の意志も重視されてきます。
中学受験も親のフォローは多く大変ですが、小学校受験ほど1から10までつきっきりになる必要はありません。
子供自身も自分で決めた目標を達成し、志望校合格目指して努力していくため、中学受験は親子で納得感が高いのではないでしょうか。
メリット・デメリット
小学校受験 | 中学校受験 | |
メリット | ・早い段階で質の良い教育環境を整えられる ・家庭の教育方針によって学校が選べる ・ハードな受験に追われることがないため、 勉強以外に時間を使える | ・子供の意志を尊重して学校が選べる ・子供に大きな挑戦をさせてあげれる ・小学校受験よりは親の負担が少ない |
デメリット | ・人間関係が限定されやすい ・通学がより大変 | ・勉強によるストレスが小学校受験より 強く感じやすい |
小学校受験と中学校受験には、上でも触れたようにそれぞれメリット・デメリットが沢山ありますが、
ここでは小学校受験と中学校受験を比較してのメリット・デメリットをみていきましょう。
小学校受験をすれば、より早い段階で教育環境を整えられ、親御さんの考えを反映させられるため家庭の教育方針に合わせて学校を選ぶことができます。
一定の条件をクリアすれば内部進学ができるため、使える時間が増えお子さんの才能を伸ばす環境を整えやすいのも魅力です。
中学受験の場合は、受験にお子さんの意志が尊重されることが大きいです。
お子さんの意志が反映されるため、よりお子さんも親も納得のうえ学校を選ぶことができ、
受験勉強もお子さんにとって貴重な大きなチャレンジになるのではないでしょうか。
費用
小学校受験 | 中学校受験 |
約200万 幼児教室 (年間30万) 受験料 (2〜3万) 講習会など(年間30万) | 約250万 塾(年間80万) 受験料(2〜3万) ※小4から受験準備を始めた場合 |
小学校受験も中学校受験もある程度高額な費用がかかることを覚悟していきましょう。
ここに乗せた以外にも、模試や夏季講習、衣服や送迎など様々なものに費用がかかります。
受験までは中学受験の方が出費が多そうですが、受験が終わった後も出費はあるため、トータルで見ると
小学校受験の方が費用は圧倒的に高額になりそうですね。
試験の内容
小学校受験 | 中学校受験 |
・面接 ・行動観察 ・集団行動 | ・ペーパーテスト ・面接 |
小学校受験も中学校受験では、やはり試験で重視されることも異なります。
小学校受験では、ペーパーテストがあるところも多いですが、テストよりも面接や行動観察の試験が重視されるところがほとんどです。
学力より生活面を見られ、面接では子供と同じくらい親もチェックされるのが小学校受験です。
一方、中学受験はペーパーテストが重視されるため、学力で大きくふるいにかけられます。
面接がある学校も一部ありますが、ほとんどは学力重視なのが中学受験です。
小学校受験・中学校受験に向いているのは?
小学校受験と中学校受験、どちらが向いているのだろう?と悩む方も多いですよね。
小学校受験と中学校受験は、どんなご家庭が向いているのか見ていきましょう。
小学校受験 | 中学校受験 |
・経済的に余裕がある ・親子で受験に挑みたい ・生活上のマナーや対人関係を早い段階で学ばせたい | ・小学校高学年の時に親の時間の融通がきく ・子供に自分の意志で目標を立てて学ばせたい ・大きなチャレンジや成功体験を積ませたい |
小学校受験も中学校受験も、お子さんにより良い教育環境を整えてあげたい、質の良い教育を受けさせたいと思って受験させる方が多いと思います。
そのためには費用はそれなりにかかるため、小学校受験の場合はより費用がかさむため経済的な余裕が必要です。
また、小学校受験は準備も当日の試験も親子マンツーマンで挑む必要があるため、親子一緒にチャレンジする意志が強いご家庭に向いています。
一方、お子さんの学習意欲が求められる中学受験は、お子さんの意志を尊重させたいご家庭に向いています。
お子さん自身に目標を立てて努力してほしい、チャレンジしてほしいご家庭は中学受験がおすすめですよ。
しかし、中学受験も親のフォローなしではなしえません。
お子さんが4〜6年になる高学年の時期にある程度、時間の融通がきき、親のフォローできる体制を整える必要があります。
まとめ
小学校受験には、いくつものメリット、デメリットがあります。
メリット、デメリットを知っておくことで、本当に受験をするほうがいいのかどうか、それぞれの家庭でじっくりと考え、総合的に決断することが大事です。
「小学校受験さえ乗り切れば、その後の進路、将来も保証される」なんてことはありません。
難関校を目指す場合は、さらに高いハードルが待ち構えています。
毎日の通学時間もそうです。
子供の教育については頭を悩ませますよね。
合格することだけではなく、子供の将来、今後の生活設計、ライフプランなど熟慮して、小学校受験すべきかどうかを決めましょう。
コメント